─ 長野県誕生150周年に寄せて ─
「志を果たして いつの日にか帰らん」
高野辰之:作詞、岡野貞一:作曲の唱歌『故郷(ふるさと)』の一節です。
私は18歳の時、生まれ育った南佐久郡南牧村を出て、東京に向かいました。
その時の心境を正直に言えば「もう二度とここに戻ることはないだろう。」でした。
後年、作詞家になり、いくつかのヒット曲に恵まれ、ペンでご飯が食べられるようになりました。
しかし、日々都会の喧騒の中で、昼夜がひっくり返ったような生活のくり返し。
ある日ふと「このままでいいのだろうか?」の思いと一緒に冒頭の歌が浮かんできました。
南牧村の家は住んでいた母を、長兄が東京に呼び寄せ空き家状態でした。
夏の一時期だけ母が帰り使用していましたので、自分は友がいる茅野市の隣、原村の森の中に家を持ちました。
欅に囲まれた木の家からもたくさんの歌が生まれました。
近年作った歌は『星の郷(ほしのさと)』で、「夜空の星がいつまでも美しく見える故郷であってほしい」の願いを込めています。
「信州に生まれてよかった。」今はそれが実感です。
まさに『ふるさと信州ありがとう』(2023年発売 歌:上條典夫 作曲:大谷明裕)です。
